日頃は歯科衛生士として心を込めて患者様の口腔ケアに徹しています♡
先日仲間からホワイトニング歯磨き粉についてこんな質問がありました。

そもそもホワイトニング用歯磨き粉で歯が白くなるの?
ホワイトニングに効果的な歯磨き粉の成分ブラッシング方法について知りたいな。
最近歯が黄ばんで悩んでいます。
患者様にオススメしている歯磨き粉が知りたい!
Q そもそもホワイトニング用歯磨き粉で歯が白くなるの?
A 残念ながら、歯磨き粉で歯自体を白くすることは出来ません。しかし、歯の表面に色素が付いてしまった「ステインやヤニ」についてはある程度落とす事が充分に期待できます!
Q ホワイトニングに効果的なブラッシングについて知りたい。
A 特に高度なテクニックは必要ありません。基本的な横磨きで充分です。気をつけないといけないのがブラッシング圧です。
Q ホワイトニング用歯磨き粉の効果的な成分について知りたい。
A 炭酸カルシウム・ピロリン酸ナトリウム・ハイドロキシアパタイト・マグロコール400etc…用途別で使い分けて頂くと良いと思います。
Q 最近歯が黄ばんで悩んでいます。
A 歯が黄ばむ原因は外因性要因(ステインやヤニ)、または年齢的な事や、歯自体に問題がある可能性も考えられます。
Q オススメの歯磨き粉が知りたい!
A 歯科衛生士の私が実際患者様におすすめしている歯磨き粉を紹介していきます。結論からお話すると「GCルシェロホワイト」「アパガードリナメル」「ウェルテッククリーニングホワイト」「ブリリアントモア」などです。。
それで今回は、「ホワイトニング用歯磨き粉の効果や成分を知りたい」という質問に現役歯科衛生士のAoiが今までの経験を踏まえて本気で解説したいと思います。
目次
この質問、多く聞かれますし、気になりますよね。
正直に言いますと、、、、、。
歯磨き粉だけで歯を真っ白くするのは期待ができません
なぜかと言うと、歯を白くする薬液は「過酸化水素」や「過酸化尿素」というお薬で、一定の濃度以上の使用でホワイトニング効果を得られますが、日本の歯磨き粉は薬事法により、過酸化水素や過酸化尿素の使用が認められていないんです。
海外製の歯磨き粉には過酸化水素(H2O2)が配合してある物がありますが、日本人と欧米人とでは歯の作りが違うので使用はおすすめしません。
しかし、外因性要素(ステインやヤニ)はある程度落とす事は充分に期待が出来ます。
特に高度なテクニックは必要なしです。
磨き方に関しては基本的な横磨きで充分です。
気をつけて頂きたいのは圧力です!!
ステインやヤニが気になって必要以上にゴシゴシ磨いてしまうのは絶対ダメです。歯の表面は傷になってしまい、逆にステインやヤニが付きやすくなってしまいます。
そして、圧力が強い事によって問題が起こるのは知覚過敏です。歯の表面がすり減ったり、歯肉退縮の原因になりますので注意が必要です!
歯と歯の間はデンタルフロスが効果的!
歯と歯の間は磨き残しが多くなってしまうので、着色しやすい部分なんですよね。
実際、私が患者様のクリーニングを行っていて、「歯と歯の間の着色が気になる」と良く言われます。
そんな悩みを解決してくれるのがデンタルフロスです。
愛犬マリリン
なのでぜひデンタルフロスも使って下さいね。
歯磨き粉に配合されているホワイトニング成分について解説しますね✨
炭酸カルシウム・・・炭酸カルシウムは研磨剤の役割で、市販のほとんどの歯磨き粉に配合されています。しかし、クリニックで売っているほとんど歯磨き粉は低研磨剤もしくは、研磨剤無配合です。
ピロリン酸ナトリウム・・・ピロリン酸ナトリウムは歯の表面についてしまったステインを浮かせて除去してくれる作用が期待できます。最近のホワイトニング用歯磨き粉でよく見かけるようになりました。
ハイドロキシアパタイト・・・ハイドロキシアパタイトは歯と同じ成分(リン酸カルシウム)で歯の表面の細かい傷を修復してくれる作用が期待できます。ですのでヤニやステインを付きずらい歯にしてくれるというイメージです。私が担当している患者様にはホワイトニングを行った後のケアで使用して頂いています。
PEG400・・・ポリエチレングリコールという薬用成分で主にヤニを取り除いてくれる作用が期待できます。炭酸カルシウムよりも細かい粒子(Lime粒子)なので歯の表面を傷つける事なくヤニを除去してくれます。
1 外因性要因・・・ステイン(お茶、コーヒー、紅茶、ワインなどのポリフェノール)やカレーなど色が濃い食べ物は歯が黄ばみやすくなる傾向にあります。
2 年齢的(加齢による)要因・・・歳を重ねると歯自体にも歯に細かい傷がたくさん付きやすくなります。そこからステインなどが染み付いてしまったり、歯周病で歯肉が下がると歯の根が露出してきますが根の部分は表面のエナメル質より黄色いんです。ですので全体的に歯が黄ばんできている印象になります。
3 それ以外の要因・・・
①虫歯・・・中で虫歯が広がると、黒っぽく変色してします。黒く透けて見える虫歯は要注意です!早めにクリニックに行きましょう。
②神経を取った歯・・・虫歯が進行して神経を取ると歯は黄色やグレー色に変色してきます。
③テトラサイクリンによる変色・・・主に前歯に茶色やグレー色に横線が入るのが特徴です。これは永久歯に見られ抗生物質が原因と考えられています。
ではでは、現役歯科衛生士のAoiが実際、患者様におすすめしている歯磨き粉を紹介します。
☆ウエルテック クリーニングジェルホワイト
主な成分
高機能シリカ(清掃剤)、サンゴパウダー(研磨剤)、ヒドロキシアパタイト(基剤)、酢酸トコフェロール(薬用成分)、ピロリン酸ナトリウム(キレート剤)
主な成分☆(公式HPより引用)
高機能シリカ(清掃剤)、サンゴパウダー(研磨剤)、ヒドロキシアパタイト(基剤)、酢酸トコフェロール(薬用成分)、ピロリン酸ナトリウム(キレート剤)
クリーニングジェルホワイトはフッ素が配合されてないので毎日の使用としてはおすすめでしません。普段はフッ素入りの歯磨き粉でケアをしつつ、週に1~2回のスペシャルケアというかんじですね。
味はグレープフルーツミントと記載されていますがミント味はあまり感じられません。
柑橘系味という所でしょうか。
使用感は少しねっとりしていますが全く不快感はありません。
ウェルテック製品は他の歯磨き粉もとても信頼でき、重宝しています。
☆アパーガードリナメル
主な成分☆(公式HPより引用)
溶剤:精製水/湿潤材:濃グリセリン/薬用成分:薬用ハイドロキシアパタイト、マクロゴ―ル400(PEG-8)、ゼオライト、ポリビニルピロリドン(PVP)、 β―グリチルレチン酸、塩化セチルピリジニウム/甘味剤:キシリトール/基剤:無水ケイ酸/可溶化剤:ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、エタノール/発泡剤:N―ラウロイル―L―グルタミン酸ナトリウム/増粘剤:カラギ―ナン、カルボキシメチルセルロ―スナトリウム/香味剤:香料(ペパ―ミントタイプ)/安定剤:酸化チタン/保存剤:塩酸アルキルジアミノエチルグリシン
ザラザラしている歯面をツルツルに修復してくれて着色を着きずらくしてくれるとても優秀な成分ナノ粒子薬用ハイドロキシアパタイトが配合されている製品です。
さらにミュータンス菌を吸着してくれたり、初期段階の虫歯の再石灰化をしてくれたり、、虫歯予防にも適している歯磨き粉です。
ただ、少しお値段が高めですね。でも使用している患者様の多くは「歯の表面がツルツルになった」と言っていてピリートされます。
☆ブリリアントモア
主な成分 ☆(公式HPより引用)
●清掃剤(非晶質無水ケイ酸、無水ケイ酸)●湿潤剤(ソルビット液、プロピレングリコール)●薬用成分(フッ化ナトリウム)●香味剤(香料:アプリコットミントタイプ、シトラスミトタイプ、フレッシュスペアミントタイプ)、サッカリンナトリウム)●発泡剤(ラウリル硫酸ナトリウム)●粘結剤(カルボキシメチルセルロースナトリウム)●保存料(パラベン)●清涼剤(L‐メントール)●着色剤(酸化チタン)●清掃助剤(無水ピロリン酸ナトリウム)
使用感は柔らかい歯磨き粉で味も特に癖がなく、老若男女問わず使用できる歯磨き粉です。
スッキリ感のフレッシュミント味と甘めの香りのアプリコットミントの2種類があります。
フッ素も配合されているのでホワイトニング+虫歯予防に良い歯磨き粉です。
☆GC ルシェロホワイト
主な成分 ☆(公式HPより引用)
[清掃剤]炭酸カルシウム(Lime粒子)[溶剤]精製水[湿潤剤]濃グリセリン[薬用成分]ポリエチレングリコール(PEG)400、モノフルオロリン酸ナトリウム(フッ素)[甘味剤]キシリトール[粘結剤]ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム[香味剤]香料(ピュアミントタイプ)[pH調整剤]リン酸水素二ナトリウム、水酸化ナトリウム[増粘剤]無水ケイ酸[保存剤]パラベン
控えめに言って私の大本命の歯磨き粉です。
最近の歯磨き粉の中で、最も優秀なホワイトニング系歯磨き粉と言っても過言じゃありません!!
(ここだけの話ですが ソニッケア電動ブラシのホワイトニングモードとルシェロホワイトの組み合わせは最強です💕)
お値段が高い所が懸念ですが満足できる歯磨き粉だと思います。
こちらもフッ素も配合されているので、ホワイトニングと虫歯予防の両方に良い歯磨き粉です。
歯磨き粉で歯が白くなるという事は残念ながら考えにくいですが、表面に付いたステインやヤニをある程度落とす事は充分に期待ができます。
「歯が白くなる」と言うよりも「ステインやヤニが付きずらしてくれる歯の手助けをしてくれる期待が出来る」
そんなところでしょうか。
ただ、人によって歯の質が違いますし、歯磨き粉の薬用成分もそれぞれ異なりますのでデンタルクリニックで歯科医師や歯科衛生士のにおすすめの歯磨き粉を選んでもらうのが一番良い方法だと思います!!
そして、どうしても短期間で歯を白くしたいのであれば、ホワイトニングを行う事をおすすめします。